2021年03月25日

願い下げ(願解き)とお礼参り

先日、神殿の前で面食らった出来事がありました。

その女性は、自身の誕生日だというその日に、予約を入れられてのお運びだったようです。

 

私はいつものように、祝詞を奏上した後、記入して頂いた相談の用紙に目を落とすと、

「あっ、今日お誕生日なのですね。」

と、気が付きました。すると、この女性から、

「はい。去年も今日、誕生日に相談に来ました。」

と言われ、

「そうでしたか。何のことでしたか?」

と返しました。するとそこで初めて、

「その時、元の交際相手にお金を返済してもらえず、尚且つストーカ―のように脅迫まがいのこともされていて悩んで来ました。先生に臼井さんを紹介されて解決し、また、先生の紹介で山中さんの結婚相談所も教えて頂き、数日前に籍を入れ結婚しました。」

と言われました。

「あっ、おめでとうございます。そういえば、名字が違いますよね。思い出して来ました。よかったですね。」

 

 

平然を装い、そう伝えはしたものの、内心『信じられない。』と思って、具合を悪くしながら聞いていました。

 

何故かというと、私から話を振って、分かったのです。

 

いや、違う。おかしい。

 

私は、一年前の相談の中身など、繊細には覚えておりません。

しかしながら、このように大変なケースの場合、その方のその後について、気に掛けていた自分の感情は覚えています。だから、名字が違っていることに気付くのが早かったのですが…。

 

相談用紙には、まるで初めておいでの方のように、(この一年の劇的な変化など無かったかのように)結婚後の夫婦のことなどについて書かれてありました。

 

 

皆さまの相談用紙には、その人のお人柄が本当によく映し出されているものです。

『前回は、本当にお世話になりました。』

『先日は、母がお世話になりました。』

『今日はよろしくお願いします。』

『お時間作って頂き、ありがとうございます。』

『長々とすみません。』

『上手く言えないので、別紙に詳しく書いてきました。』

『次回の予約も最後にお願いしたいです。』

など、余白に書いてございますと、心から奉務する気持ちにシフトされるのが自分で分かります。

 

一方で、女性に多いのですが、年齢のところを空白にしている人がいます。

これは、私しか見ないのですから、明らかに私に隠しているのですよね。

『この人は、病院で検査を受ける時にも、医者に隠すのかな。』

と、心で失笑します。

 

年齢を書いて頂くのは、“必要だから”です。

大神さまに向き合うのに、どこの・誰で・何年何月生まれで・何歳かは、最低必要なのです。また、私自身も、大神さまから視せられる数字がある時、○○年後に…とか、○歳の時に…と、御神託を取り違えていないか、逆算に使ったり、確認に使います。

 

隠される方は、そこが曖昧になっては困ると思考しないのでしょうか?

私なら、一言でも多く、正しく御神託を賜わりたいと思うので、きちんと書きますけどね。

 

「先生、実は…。」

と、たまに、戸籍上と実際の生年月日や名前の異なる方がおられたり、住民票と実際の現住所が異なる方がおられますが、そのように二通り書いてきちんとお申し出くださいますと、その真剣さが伝わり、私もまた熱が籠るというものです。

 

だからです!

冒頭の女性には、本当に本当にがっかりしました。

誤解を恐れずに申し上げますと、大神さまに御神託を戴き、尚且つ、私の大切に構築して来たブレーンを惜しみなくご紹介差し上げたから、下手すると命に関わるようなことも解決し、高学歴・高収入の素晴らしい男性と成婚にまで至ったのです。

それも、たった1年内で‼

 

私から話を振って、そこで初めて話すのではなく、神殿に上がり開口一番でしょう?

いや、今回の相談内容の前に、ひと言用紙に書くことだって出来たでしょう?

予約の電話の時にも、先にひと言添えられたでしょう?

いやいや、なんなら、“普通は”その都度(解決や進展があった時)、報告するものです。

 

 

『これは、臼井さんや山中さんにも大変な不義理をしているに違いない。』

私は、数日考えてもやっぱり受け流すことが出来ずに、それぞれに私の方から連絡をすることにしました。

何故なら、仮に不義理を彼らが受けていたとしても、私へ苦情など言うはずがないからです。

特に、臼井さんとは長い付き合いの中、

「ボクは、先生の紹介だからどんなクライアントでも、きちんとやっていきます。」

と、私を立ててくれています。

 

「臼井さん、すみません。○○さんの件ですが…。」

と事の由を話すと、

「先生のご紹介だから、ボクはすぐ動きましたよ。相手の男とも会い、お金も返させました。早い段階で解決し、あの後、一回“彼氏が出来ました~”と連絡があったきりですね。結婚したんですね。ボクは、“先生にちゃんとお礼を言わないといけないよ。”とも言いましたし、当然言ってるものだと思っていましたから、ボクからは先生は忙しいから連絡控えていました。そりゃ、いかん。あんまりだ。先生と神さまに失礼もいいところですよ!占い感覚ですね。神さまなのに。」

そして続けて、

「先生は人を助けてるのに、先生が悩むことが起こるのはおかしいですよ。」

と、私の苦悩を理解してくださいました。私も、

「神さまを使い捨てにしてますよね。」

と言いました。

 

その後、もう少し臼井さんと話をしていて、急にふと(ある意味、託宣だったかもしれません。)思いました。

 

この女性、横着や非常識とは少し違う。

よく言えば、無邪気なんだ。しかし、『無邪気は無神経と紙一重』だ。

 

 

幸いにも、山中さんには不義理や不躾はなかったようで、安心しました。

 

私は、以前、ある婚活をなさる氏子さまからの依頼で、数多在する相談所等を一つ一つ霊視したことがあります。その時、御神託通り、ぼったくりだったり、実際動いてくれなかったりというところが多いということを、この世的にも神仏界からも熟知させられていました。

 

そんな中、親切に丁寧に寄り添い、結婚を成就するサポートを惜しみなくくださいます、山中ご夫妻に私が紹介差し上げたばかりに、嫌な思いをさせてはならなかったのです。

 

せっかくですから、このお便りを愛読なさる氏子さまには、心得があるものとした上で、ご紹介致しますね。

ご連絡なさる方は、くれぐれも礼節を欠くことの無きように、お願いします。

 

The One 鹿児島ブライダルサポート ℡050-5241-1313

 

因みに、臼井さんは、私が必要を感じたらそれぞれの氏子さまへ直にお教えいたします。なにせ、とても多才な上、またかなりの人脈を持っていますから、○○の人と言い表せないのです。

 

 

私は、祈願を承ります時に 

「祈願を上げたら、必ず願解きをしなければなりませんよ。結果がどうであれです。神代の世界に上がったままの願いが下ろされない限り、次の願い事は叶わないのです。」

と伝えています。

 

以前、ここ数年、中々彼氏も出来なければ、出会いもないと来られた女性がいました。

「なんか憑いてるのでしょうか?」

と言われましたが、そうではなく、

「あの頃の彼氏と結婚したいと願いを上げたままじゃろ?」

との御神託でした。

「その彼と別れた後、それを伝えに行かれてないですね?願解きをしていないことになっているのです。天は、それがあなたの不動の願いだとして、ずっと受け取っているのですよ。叶わなくなった今も、あなたの“願いを受け続けている”のです。」

と、私の言葉で伝え、先ずはそれを願った神社に願い下げに行くように教示しました。

 

 

神職一同の思いですが、余りにも、お礼参りをしない人の多いことに、驚いています。

感謝が“足らない”どころか“無い”のです。

願いが叶わなければ、文句こそ言い、内自省せず、その旨を奉告(報告)もしない。

仮に願いが叶うと、それはそれで、当たり前と思うのか、お礼参りしない。

 

神社によっては、お礼参りがないことで、人の欲だけが残され、異様な雰囲気になってしまっているところがあり、とても悲しいです。

 

だから、私は本当に大切にしたい神社は、誰にでも教えていません。お礼参りも含め、神仏との向き合い方を心得ている方にのみ、こっそり教えます。すると、私のその意図を酌まれたのでしょう。氏子さま方が、私から聞いた場所を自分が人へ教える時は、同じように“ちゃんとした人にのみ、教えています”と言われます。

 

残念なものです。

何故なら、お礼参りと言いますが、実は開運にも確実に繋がるのですから。

 

私は、神さまがお礼に来られた氏子さまに、またそっと御神徳を与えられているのをよく目にします。だからまた、お礼参りに来られるような良い事が起こり、そのお礼に来られると、そこでまた新たな御加護を受け、またまたお礼参りに…。と、プラスのスパイラルに入ったら、本当にすごいのです!あっという間に、富裕な資産家になられた方もおられます。

織田信長などの戦国武将も、陰陽師や神職を頼り、また神社参詣をしては戦に勝ち、お礼参りをしていました。神道ではそのように習い、実際、壁画にも記されています。

 

 

先日は、鹿児島県立高等学校の合格発表があり、日向高千穂神道で合格祈願をなさった氏子さま方の吉報を賜わりました。おめでとうございます。

大神さまの御神託を重んじて、本人の希望する経済産業省から厚生労働省に二次の面接を変更し、無事入省なさった慶応大学生の氏子さまも、医師国家試験に合格なさった氏子さまも、〇歳で社会福祉士に合格なさった氏子さまも、お礼参り・願解きをきちんと賜わりました。努力をなさった氏子さま方、本当にご苦労様でした。

 

かくいう、私も本日やっと保育士証が手元に届きました。

勿論、お礼参りはもう済ませておりましたけども(笑)

 

いつもは朝に更新するお便りですが、なんと本日になってから、即席で奉製しています。

おかげさまで、これの到着を待たされたかの如く、今年度最後のお便りに奉告(報告)として載せることが出来ました。

 

実り多かった今年度が終わろうとしています。

来年度は、更なる研鑽に努める所存です。