2022年03月17日
天上界によるカラクリ
その日は、私が奉務をお休みしている間に、第二子の男児を出産なさった氏子さまのご予約日でした。
「ご出産、おめでとうございます!この子は、とっても高尚なたましいを持ってこの世に生を受けておられるようですよ。お坊さまのような。しかも高僧ですね。」
と申し上げると、
「はい、生まれる前から、先生にそんなに仰って頂いています。」
と返され、
「ええっ?そうでしたか!」
と、いつものように驚く私をよくご存知の彼女は、そのセリフを若干スルー気味に、
「ホントにとっても育て易いんです。」
とニッコリ温かい母親の笑顔を覗かせました。
「今日はどうされましたか?」
ヒアリングを始めました。
「実は、身内に焼身自殺をした男性がいて、その人のことがずーっと頭にあって。」
「いつぐらいのことですか?」
と、私は尋ねました。
「東北の大震災の頃です。」
「なるほど、ということは丸11年、つまり年忌で言ったら13回忌ですね。不思議なのですが、このように“ずっと心にあって”などと言われる場合のご供養を斎行する時、水子(流産)供養にしても故人の供養にしても、なぜか33回忌とか、神道なら15年祭とか、ほとんどの確率で御霊祀り(法要の年)に値することが多いのですよ。やはり年忌や年祭などの法要には意味があって、きっと御霊がその時を望んでいるのでしょうね。」
少しお話をしたあと、狩衣を纏い、額当てを付けて、神殿に向き合い直しました。
壮絶でした。
火に包まれ、死にゆく人間の意志を言葉で取りました。
「死なないと。ちゃんと死にきらないと。」
「もう痛みも何も感じない。」
死へのカウントダウンを一心に辿っていました。
世間でいう引きこもりだった彼は、実母が他界した後、その自宅玄関で絶命したのです。
私は霊媒としていつも感じますが、本当に望んで『自死』する方は、とても冷静です。
「死のう」ということに対して、揺るがない覚悟と決心があります。
しかし、一方で『自殺』は憑依されてするようなのです。
ジャンピング(飛び降り自殺)をして、奇跡的に助かった方がいます。
もうすぐ地面に激突するという直前で、我に返ったそうです。
私に言わせれば、それ(我に返ったこと)は“憑依が外れた”ということなのです。
『自死』は、自分で死を選ぶこと。
『自殺』は、自分を殺されること。
私は、敢えてこの二つを言い分けています。
話を戻します。
「故人が、クリームソーダを飲みたいって言ってますよ。」
私はふとその映像を視せられたため、氏子さまに伝えました。
すると、
「あの喫茶店とかにある、さくらんぼの乗ったレトロな感じのクリームソーダですか?」
と驚いた表情で氏子さまが答えました。
「はい、あの昭和な感じのやつです。」
私はこの時、氏子さまと同じイメージを持っていることを確信し、返事をしていました。
(私からすれば、彼女もよい感度のアンテナを持っている媒体ですので。)
「えーー!!びっくりー!私は、甘いの嫌いなんですが、妊娠中ずーっとよくクリームソーダを飲んでました!」
「故人が○○さんの身体を通して、一緒に飲んでいたんですよ。」
このような事例は、これまでもたくさんありましたから、私は特に驚くこともなく返事をしました。
「では、改めて彼のために、クリームソーダを川にお流しなさってみてはいかがでしょう?」
そのように提案し、ご供養を終えました。
(※川にお流しをする場合は、以前のお便りにも載せてありますように、必ず水神さまに場所をお借りするという礼節を欠いてはなりません。また、環境管理士の私の観点から、SDGsにも心掛けて頂きたいです。)
そして、次の日のことでした。
これには、ホントに私も驚いたのです!
この日は、ある氏子さまが、朝いちばんの枠で星まつりをご予約されておられました。
今年も、その氏子さまご夫妻、またご両親さまの分まで、厄除、星除の御祭を厳しく(いつかしく)御奉仕させて頂き、お帰りになられるお時間となりました。
すると、
「金城先生、これどうぞ。私が今、どハマりしているチョコレートなんです。チョコレートだけど、シュワシュワするんです。それが、たまらない。」
と、紙袋を手渡しくださいました。
「えーーーーーー!!」
私は思わず声を上げました。
嘘でしょ…!
ひとしきりの感嘆の後、その驚いた理由として、私は前日の氏子さまの供養のエピソードを、この氏子さまへお教えしました。
だって、だってですよ!
驚きますって!!
紙袋の中に納めてあったチョコレート入りの缶の容器には、正しく昨日イメージした、あのクリームソーダが描かれていたのですから!!
写真がその容器です。
この中には、レモンソーダ・イチゴソーダ・コーラなどのシュワシュワ入りのチョコレートがたくさん入っていました。
勿論、メロンソーダ味も。
天上界からのカラクリ。
この出来事が、大神さまから私へくださった解答で、
「答え合わせしなさい。」
という意味だったのか、
それとも故人から
「こんなクリームソーダだからね。」
という念押しなのかは分かりませんが、(分からないというより、聞く理由はなく、そこにこだわることは不毛かなと。)
単なる偶然にしても、そうでないにしても、本当に天上界によるカラクリには、昨日今日霊媒になった訳でもない私も、毎回驚かされ続けています。
追伸
実は、今回のお便りを掲載するまでに、かなりの霊障を受けていました。
私のパソコンには、奥田さんさえ見たこともないエラーの数々…。
日を跨いで明るくなってから、やっと解決しました。
そして、文章を作成中は頻回にラップ音が鳴っていました。
ふと、焦げた臭いも時折過ぎり、(律儀にソーシャルディスタンスしている?)彼の存在を背後に感じてもいました。
しかし、嫌な気持ちは全くせず。
それどころか、ひきこもりだった彼は、このお便りを通し、たくさんの方と交流出来るようになったことに対して、随分と興奮しておられる様子でした。
皆さんのところへも遊びに行かれましたら、優しくお迎えして差し上げてくださいね。
って、お便りの最後を締めていたら、子どもたちに
「普通は怖いから!」
と、注意されました(笑)