其の一
【箱庭療法士・心理カウンセラー】
今となっては、(神代の世界によって)これまであらゆる経験をさせられて来たことが、実は私という人間をお試しになられたテストであり、またそれがしが研鑽でもあったのだと合点承知出来ております。
というのも…
日向高千穂神道にお運びくださる氏子さま(来談者)の中には、私が“神職”または“霊媒師”として向き合うよりも、“この世的な”助言や支援・援助を以て関わる方が適していると言える御相談内容が多分にございます。そして、それはまた、驚くほど苦労多難の道をほふく前進して来た私には、共鳴しうることばかりなのです。
萬相談をされる場ですから、汲めども尽きぬ状なのですが…。
そのような現実的な御相談に関しては、勿論、一旦御神託は賜るものの、その後の時間は、いわゆる“この世的な”解決に資するための、知恵やアドバイスを示したり、また情報や処世術の伝達、時には、医師や弁護士の紹介、そして認知の修正や、多様なアプローチも取り入れ、また必要あらば自己開示も行い、言わば『カウンセリング』に徹していることもしばしばです。
少し前のことですが、挙式を控えていたある女性が、突然「君とは結婚しない。」と相手から破談されたと、泣いて神殿にお越しでした。
大神さまの御神託をお伝えすると、「彼が同じことを言っていました。あれは嘘ではないんですね。」と、仕方なくも現実を受け止める強さをみせられました。
が、「でも、理由は分かっても、眠れないし食べられないし、やっぱり涙は出て来るし、どうしたらいいのでしょうか…。」と言われます。
「そうね…。いい心療内科があればいいけど…。」
お分かりのように、ここに至ってはもう、“霊的世界”の介入は終わりです。
来談者の此れより先が幸く真幸く(さきくまさきく)あるように心願成就乞祈奉る(こひのみたてまつる)ことはお手伝い出来ますけれど…。
明らかに今は、不眠や食思不振をレスキューしなければならない“医学的世界”の介入が必要です。
となると、肉体に直接介入出来る医師の出番となります。
医師は、薬を処方するために、診断名を付けなければなりません。
ところが、“うつ”と診断され、そこから本当にうつになってしまった方、そして薬漬けになり、二次障害、三次障害と無限ループを辿ってしまっている方を、私はこれまで幾人も目の当たりにしてきました。
だから、いつも思っていたのです。
一時的にお薬の力で肉体をグッと救ってあげたら、後は徐々に薬を控え自然治癒に移行していくべきであり、特にこのようなケースの場合、“心理学的世界”のアプローチにスライドしていくことが肝要ではないのかと。
失恋やペットロスで悲観する方や、幼少期のトラウマに未だに苦しむ方、依存症に悩む方、神経症や心身症、認知症を患う方など、対象となるクライアントやケースは挙げればきりがありませんが、一度の御神託ではなく、また薬に特効薬がある訳でもないというパターンの相談内容を解決するのは、霊的世界でもない、医学的世界でもなく、正しく心理学的世界のケースであり、『継続的』な『カウンセリング』が適しているということを痛感していました。
私は、御神託を伝えることと、カウンセリングをすることは別だと考えています。
“携わり方”が違うからです。
だから、きちんとした形でそれぞれの部門をセパレートし、提供できないものかと日々思案していたのです。
そして起こったある日の夜の出来事…
その日も、末娘を寝かしつけてから家事を終え、専門士の勉強に取り掛かったため、就寝時間がいつも通り3時頃となっていました。
私が目をつぶろうとするのと、天上界から御神託が降りて来るのが、ほぼ同時だったと記憶しています。
卒爾ながら、「箱庭」と賜りました。
「なんで今、箱庭??」
と、不思議でした。
それがどんなものなのかは存じ上げておりましたが、もう何十年もそれを思うことも考えることもなかったので、本当に驚きました。
少し明るくなるのを待って、精神科の医師である神田橋先生にその出来事をメールしてみました。
すると、「箱庭療法は正しく貴女の領域です。」と返信が届きました。
それから後の流暢な展開には、天上界からのプロデュースとしか思えない軽快さと、タイミングの良さを頂戴して参りました。
そうして本来、大学で専門士の履修科目を修めるべく、設けていた奉務休暇期間だったのですが、そこに新たな箱庭療法の学びの時間が割り込まれたのです。
この技法は、対象となる年齢が、3歳くらいからお年寄りまでと幅広く、言葉で表現することが苦手な人、語彙力の足らない子ども、言葉で表現できないような大きな、或いは複雑な問題を抱えている人、言葉を発せない人(自閉症・場面緘黙症・高次機能障害・認知症など)に対しても有効です。
其の二
【支援教育専門士・発達障害児支援士】
私が神域を預かるようになってから30年程ですが、ここ数年の間に子育てや夫婦間の御相談をお受けする際、どうしても発達障害や境界知能の知識を踏まえた話をせねばならないことが増えて参りました。
根拠をもって、お話をして差し上げたい私が、それらに特化した学びをスタートさせることに躊躇する間はございませんでした。
そこで、先ず発達障害児支援士の資格を取得しました。
そして、そのまま数か月後の同年、国家試験で保育士資格を取得したのです。
そうするうちに、更に踏み込んだ学びが出来ることに気付かされたのが、支援教育専門士という資格でした。
現時点ではまだ、支援教育に関する国家資格はありません。
この資格は学校教育法の規定に基づき、文部科学省の履修証明プログラムに認定されているものです。
履修する中で、WISCやK-ABCの検査が出来るための学びも上げました。
実は、これも私が携わりたい業務のひとつなのですが、残念ながら身体は一体しかありませんので、優先順位からは外すことにしました。
そして、社会福祉士としての相談援助技術と、保育士としての知識も同時に活かすべく、相談業務に専念することに決めたのです。
・この子だけ、なんか育てにくい。
・どうやったら、勉強をしてくれるか。
・パートナーとのことで、自分がカサンドラ症候群(うつのよう)になっている。
など、具体的な内容で御相談いただきます。
また、“困った人(子)だ”と嘆くのではなく、“何に困っているのか”を見出し、本人や周りの方の大変さや苦しさが緩和し、状況が改善していくように、支援や援助を行います。
これに関しては、ABC分析(応用行動分析学)も取り入れていきます。
また、親子、或いは夫婦で行うやり方の箱庭療法も導入します。
其の三 【認知行動療法】
心理学でいう認知とは、物事や出来事を見たり、体験したりしたときに、それをどう受け止め、解釈するかということです。認知が歪んでしまうことで、悩みから抜け出せなくなったり、人間関係を良好に営むことができなくなってしまい、結果として鬱などの心的症状を引き起こすのです。そうなると、不眠や食思不振など肉体的に影響も出てきますが、医学ではそれらに対して対処療法で終わっている場合があります。
認知が歪む原因として、遺伝や外傷などの脳の「器質的な原因」と、環境やトラウマ等による「環境からの学習」があります。
認知にアプローチし、健全な認知を手に入れる事は、人生でとても重要なことなのです。
エビデンスによりますと、鬱の再発に関して、服薬を続けるより、『認知行動療法』を取り入れた患者さんは再発率が3分の1で収まったということです。(アメリカではこの認知行動療法が保険適用となっています。)
結わく鹿児島では、脳科学にも触れ、クライアントの認知の歪みの原因を探り、それに応じたアプローチをしていきます。
ご存知でしょうか?
人間の意識は5%程と言われています。
つまり、私たちは、その5%内を言語化しているに過ぎないことになります。
逆を言えば、95%の中にはまだまだ顕在化していない感情や苦悩、停滞し消化不良のままの意識があるのです。
箱庭療法は、意識と無意識の境界線を限りなく下降させ、驚くほどに心を投影します。
また、砂を触るという行為は、退行を促しますし、それ自体がカタルシス(浄化)となります。
伝えることは下手でも、絵を上手に描けなくても、箱庭療法ならばピースを置くだけで見事にそこに心を表す(表れる)のです。
私はカウンセラーとしてアプローチする際は、基本、解説・分析はしません。
当然、御神託を伝えるわけでもありません。
クライアントの抱える苦悩によっては、継続してカウンセリングや支援が必要な場合がありますので、取り入れるこの箱庭療法について、バイアスがかからないように配慮していきます。
皆さんも、あまりネットなどで調べない方が良いでしょう。
自分の為になりません。
ただ、自己理解や自己形成をされたい方の場合には、違うアプローチをいたします。
カウンセリング、支援教育相談、どちらにもこの箱庭療法を活用していきます。
その一部ですが、事例を挙げてみました。
(箱庭の読解は伏せております。)
(全ての事例において、本人の了解を得ています。)
事例① 機能不全家庭で養育された女性
〇両親そろって、アルコール依存症。
〇身体的・心理的・ネグレクト・性的虐待を受けた、ヤングケアラ―。
・結婚し、子育て中。子どもの可愛さに幸せを感じる。
・一方、自分自身の養育環境を思い出し、虚しい気持ち。
・両親や助けてくれなかった周りの大人に怒りが強くなる。
≪初回箱庭≫
・ひと言で表すことの出来ない幼少の頃を表してもらう。
≪数回後の箱庭≫
・これ以降も箱庭をもう少し続けたいと申し出あり。
事例② 不登校・行き渋りのある男児
〇発達障害(ADHD・LD)を併せ持つ。
〇境界知能。
・中学校へ進学する前の春休みに行った箱庭療法。
・中学校生活に不安はないか尋ねるも、「特にない。」と返事する。
≪初回箱庭≫
・中学校での自分をイメージしてもらった。
≪数回後の箱庭≫
・兄弟仲を修復するために、支援を継続する。
事例③ 小学生で、一家離散を経験した男性。
〇母親の離婚、再婚にて二年弱の間に、小学校を3回転校。
〇母親の再婚相手の借金問題で、住んでいた家を失う。
〇母は離婚し、末の妹を連れて行方不明に。
〇他の兄弟姉妹とは、そのまま疎遠。
≪初回箱庭≫
≪2回目箱庭≫
・現在もカウンセリングを継続中。
何とも言えないモヤモヤ感がある…。
その気持ちを言葉で表現しようとしても上手く言えない。
思いはあっても伝えられない。
この箱庭療法の素晴らしいところは、絵を描くわけではなく(絵は上手い下手があって、なかなか難しいものだけど)、ピースを置くだけで、誰でも上手に心を表せられるところです。
おもしろいもので、本人なりにピースを置くのに“しっくりする場所”というのがあり、置き換えたり、並べ替えたりしながら、「出来た(完成)!!」と思います。
箱庭の中での体験は心理体験であるため、現実の行動や考えに変化を与えていきます。
箱庭療法を受けながら、またその後に、浄化の涙がポロポロとこぼれ、これまで我慢していたこと、頑張って来ていたことに気付き、また本当の自分はこうしたい、こう思っているんだということなどの自己理解が深まり、そんな自分のことを心から愛おしく、労う気持ちになるのです。
あなたのことを、いちばん大切にしてあげられるのはあなたです。
そして、あなたが大切にしたいと思っている人を、大切にしてあげられるのもあなたです。
清浄な気が流れる、神殿と待合室の上(二階)に、素晴らしい空間が出来ました。
箱庭の砂も用具も、正式な医療用具を用意しております。
【箱庭療法・心理カウンセリング】
・3回継続(100分×3回)
・4回目以降は、必要に応じて延長可。(50分×1回)
【支援教育相談・大人の発達障害相談】
・3回継続(100分×3回)
・4回目以降は、必要に応じて延長可。(50分×1回)
上記、箱庭療法や心理テスト含みます。
※御予約時に、神事(かみごと)は先入観を入れぬよう、御相談の内容をお聞きしておりませんが、【箱庭療法・心理カウンセリング】【支援教育相談・大人の発達障害相談】は、御予約時にあらかじめ概要をお聞きします。
その際、御神託が適している場合は、霊視相談の方へ案内することがございます。
いずれのコースが適しているかは、その内容によってカウンセラー(私)が決めていきます。
箱庭療法士・心理カウンセラー・発達障害児支援士・支援教育専門士・社会福祉士・社会福祉主事・保育士・行動心理士・こども環境管理士・福祉住環境コーディネーター・登録販売者・神職
-結わく鹿児島- 金城慶子