2020年12月25日

陰ながら

昨今、療育を必要とする人が増えていることを如実に感じています。
先の保育士試験の学習においても児童福祉施設の種類によっては、実に6割の子どもたちが発達障害を持っていることを資料で学びました。

 

子どものうちに判明し、適切な関わり方を受けて生き道が整っていくことは肝要だと私も考えております。なぜなら、日向高千穂神道へおいでいただく来談者の中には、それが故に生きにくさから苦悩が続き、二次障害として精神疾患へ移行してしまっていると見受けられる方もおりますし、また“カサンドラ症候群”と言って、そういう障害や疾患のある人の側にいる健常な人が逆に、鬱病のようになったりする二次被害まで起こることが避けられないからです。中には、大人になってから自らがそれに当てはまるようだと、大神さまの廣前に額付き乞ふ方もおられます。

 

ひと昔前は“変わり者”とか、“偏屈者”とか言われ、相手にされず放っておかれていました。

 

そして、その更に昔はというと、そのような子は人知れず親に殺害されていたのです。

 

子どもがまだ『小さな大人』とされていた時代です。
ある程度身の回りのことが出来るようになった子どもは、早くから労働のためにその『生』を捧げるのが常でした。だから、食べるだけの労働力を持たない、非生産的な子は殺められていたのです。

 

私は、主に福祉の専門的学びを修めて来たのですが、改めて“教育者たる保育士”を学び進める中で、テキストのこの時代の部分を涙無くしては習得し得ませんでした。

 

なぜ今、発達障害や境界知能と言われる人が多く見受けられるのでしょうか。

 

現時点で、農薬=健康被害とサイエンス上、打ち出されているわけではありません。しかしながら、農薬や添加物の存在が要因のひとつであるという見解も一部の医療従事者からあがっていることから皆無ではないようなのです。一方で、『遺伝』がその原因であるとも言われています。(此度、私が受験した保育士国家試験にも出題されていました。)

 

以下は、あくまでも私の個人的主観で、確固たる根拠に基づいて発言しているわけではありませんが、農薬や添加物などをいくら基準値内だと言っても、長年にわたって摂取し続けていれば、人間の体のいちばん繊細で緻密な部位、つまりは脳になんらかの影響が出てもおかしくないかもしれない。しかし、それらをこの世から全く排除して人間が生きて行くことこそナンセンスであり、不可能ではなかろうかと思考が行き詰ってもおりました。

 

そういえば、保育士国家試験の科目にあった“子どもの食と栄養”の中で、『食育基本法』の全文にて“食育は生きる上での基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となるべきもの”と学んでいました。

 

そしてそこより私は、食に関する知識と選択する力を習得し、健全な食生活を実践することが出来るだけでなく、そういう人間を育てることの大切さに気付かされたことも同時に思い出したのです。
文部・厚生・農林水産省の3省が『食生活指針』を、また国が地方公共団体に対して『食育推進基本計画』を策定するなどの対策を講じたのも、食育はあらゆる世代に必要であるとした上で、とりわけ子どもたちへの食育が、心身の成長と健康の基礎となるものとして、その必要性を強調したいからではないのかと感じました。

 

エクスクルージョンではなく、インクルージョンが私の理想として浮かび上がりました。

 

しかし、私は神殿を預かるのが生業。
いかにすれば‥。
ちょうどそんなことを考えていた頃でした。
大神さまが、その廣前に素晴らしい人物をお呼びになられたのです!!

(株)Field Styled Lab.(フィ―ルドスタイルラボ)の代表 柿元一樹博士(農学)です。
柿元博士は鹿児島県庁に23年間勤務、この師走に独立なさいました。
言わずもがな、安定した公的組織の中の一員として今後も歩む道はありました。しかし、その中に在りては、柿元博士の志はいつも“異動”などと共に頓挫し、信条を貫き行くことが難しくなっていたのです。

 

神殿においでになられた時、柿元博士に独立のゴーサインが出るのは決まっていたかのように早かったことを鮮明に覚えています。それに大神さまは『独立するもしないも、もう既にそなたの組織は出来ておる。』ともいわれました。それは、博士が独立するなら一緒に付いて行きたいという方々が控え、連なっていることを意味しておりましたし、研究をするにあたっても協力する農家さんたちが数多手を挙げてくれていることを確認出来る言葉でもありました。

 

「私は安定より、ポリシーを貫きたいのです。」
そう仰って見せられた笑顔は、キリッと勇ましく引き締まり、とても高尚に映りました。

 

柿元博士のこれからの事業展開は、先日私が受験した“環境管理士”の学びにも通ずるところがあり、大神さまの計らいにはホント適わないなと改めて感服しました。保育士の一次試験と二次試験の合間に、しかもわざわざ福岡で受験してまで習得しようと学習させられたのですから。大神さまは、博士を来談者として迎えるにあたり、それなりに私へ予習のごとく知恵作りをさせたのだなと解釈しました。おかげで、私は偉大なる博士を相手に多少は話が通用したと自負しています(笑)

 

今後の(株)Field Styled Lab.(フィ―ルドスタイルラボ)の事業内容は大きく4つに分けられます。
『新規防除資材等の実用化試験』、『農産物生産』、『IPM資材・天敵機能強化資材の販売』、『現場への適用・体系化』です。この中に、展開の枝葉が存在するわけですが、中でもやはり博士の本領発揮たるは、研究開発でしょう。

 

実際、農産物にいかに農薬を使わずして生産が可能か否か、これまでの限られた組織の中でさえ『おとり植物』や『障壁植物』となるものを見出し、成功しています。(過去にも南日本新聞にも大きく取り上げられています。)そして、それは環境管理士の学習でもあったSDGs(持続可能な開発目標)に基づいており、“生態系サービス”を維持することに直結しているのです。

 

私、段々熱苦しくなってきております(笑)
マニアックな内容になりそうですから割愛させて頂きますが、ここで私たちが恩恵を受けている“生態系サービス”は4つあるんだということとその中身を、勉強熱心な日向高千穂神道の氏子さま方はネットで各自ご確認ください(笑)

 

生態系サービスは無限ではありません。

 

自然破壊は、人間の横柄さだけでなく、人間の生み出す高度な技術の副作用であるともいえましょう。
私たちのふるさとにも、オスかメスか分からないような貝がいるのですから、元々自然界には存在しないものの影響を否められるはずがないのです。

 

それが全てではないにしろ、発達障害などの起因要素のひとつになっていると私なりの見解でいたところ、まさにそこへ柿元博士との縁が繋がったのです。
だって、福祉や教育の専門家は、既に目の前に存在する現状と向き合って行くところからです。初めから受動態です。しかし、柿元博士が成せる技は、より安全な農薬の開発を含め、そもそもそれに頼らない形態の提案(環境保全を踏まえた)、或いは自然と化学の共存のボトムラインを見出すことが可能なのです。とんでもなくすごいことだと興奮しませんか?

 

博士は、研究熱心でいらっしゃる中に、昨今のそういった諸事情までは深く考えておられないでしょう。しかし、苦悩の中にあった私にはリアルタイムでそういったことに繋がるお役目を、生業としてなさる博士に出会えたことが、とても有難く身に沁みたのです。

 

どうぞ柿元博士には、大神さまの御神託にあった通り、何にも囚われず感性のままに研究に勤しんで欲しいと願います。その術や技は、センスであり資質であり、国宝級だと大神さまも恐れ多くも私も称賛しています。

 

皆さんも、このように自分たちには出来ないことを、利己的ではなく世の為になさらむとする素晴らしい方が、陰ながらおられることを知り、共に畏敬の念を持ち、深く感謝しましょう。

 

そしてまた、既に博士と縁を紡いでおられる皆さんには、その甲斐を充分に発揮し、間違っても無下にしないで頂きたいと、心より切に願いたく存じます。

 

それから、このお便りを御精読頂いている氏子さんの中で、何かしらお困りの生産者の方やその分野に転向など考えておられる方などがございましたら、是非柿元博士を頼って欲しいと思っています。

 

せっかくの博士の存在をみんなで有難く分け合いましょう!!

そして、難しいことは柿元博士に貢献して頂くとして(笑)、微力ながら私たちにも出来ることがございます。

 

3R(スリーアール)です。
発生抑制(リデュース)・再利用(リユース)・再生利用(リサイクル)の頭文字をとっています。

 

いちばんは、必要でないものを購入しないことですが、もし購入後に不要になったら再利用に回すこと、その後廃棄する必要がある場合にも新たな製品の原料となるよう、徹底した循環型社会をみんなで形成していく努力を怠らないことなのです。

 

私たちが目指す『持続可能な開発』とは、将来の世代のニーズを満たす能力を損なわずに、現代のニーズも満足させていかねばなりません。
この『世代間公平の原則』を、高い霊格(私は人に人格があるように、その人のたましいにも霊格があると思っています。)をお持ちの日向高千穂神道の氏子さんである皆さんが、先陣を切り邁進して行かれんことを、大神さまもきっと目を細めて期待しておられるに違いないと感じております。

 

今回のお便りを認めるにあたり、柿元博士の生業に不躾があってはならないと、お忙しい中監修を依頼しました。私が今回、ご紹介させて頂いている博士の知識や技術等はほんの一部でしかございませんのに、それでもとても恐縮され喜んでくださいました。
その問答の中で、知性のみならず更にそのお人柄にも魅力を感じ、此度のお便りはとても意義の深いものに仕上げることが出来たと思います。

 

本当に有り難いことです。また、私自身が福祉の学びをベースに教育分野で保育士を、そして大神さまの計らいで環境管理士も学ばされたからこそ、博士の成せる技の尊さに気付くことが出来たと喜びが絶えません。

 

柿元一樹博士、本当にありがとうございました。
これからの(株)Field Styled Lab.(フィ―ルドスタイルラボ)の事業繁栄と、博士のご健勝を遥かに祈念申し上げます。