2021年01月21日

早いもので

あっという間に、2021年の睦月も下旬に入りました。
日向高千穂神道の神殿では、七草、星祭り、厄祓いを始め、手術を決意されての病気平癒祈願、新年と共に屋移り(引っ越し)をなさる家祓い家内安全祈願、車を購ひ入る(あながいいるる)交通安全車清め祓い、合格祈願などの儀式を中心に活気に溢れています。

 

先日、このコロナ禍で久しく足が遠のいておりました、高千穂神社へ参詣したからでしょうか。(その日は、旧暦の12月3日で高千穂神社はイノシシを丸々一頭奉献する『しし掛け祭』の日でした。)そして翌日は、いつも通り奉務に就いたのですが、息子さまの合格祈願に来られた男性の氏子さんがいつにも増して、神殿内が眩し過ぎて目を開けておられないと、手で覆われていました。

 

ちなみに、うちは塾ではありませんが、今のところ合格率100%です(笑)
既に、大学編入試験や自己推薦、学校推薦で難関を突破した氏子さま方、おめでとうございます。そしておかげさまで、私にも先に挑んだ保育士国家試験の合格通知が届きました。これを記念に、保育士の象徴であるかわいいエプロンを欲しがっていると、子どもたちに「無理があるからやめとけ」だの「ドラえもんじゃなくて、ジャイアンのでしょ」「アンパンマンのじゃなくて、バイキンマンのだよね」など、いじられてしまいました。この子たちからの私の心証って(笑)

 

いや、確かにね、バタバタしていると、グズる一歳児のために「ほら、バイキンマンのテレビつけてあげて!」って、上の子たちに言ったことあります。「アンパンマンだから。バイキンマンが主役のアニメとか、ダメでしょ。」と突っ込まれましたね。また、ある時は次男に急いで支度をさせるのに、自分もせかせかしているものだから、「◇◇!いや違った。△△!違った。□□!違う。○○!!急いで~!」と、次々間違えて、全ての子どもたちの名前を呼んだ挙句に次男の名前に辿り着くと、「どんだけ間違えてんのよ。」と笑われてしまうこともしょっちゅう。そう言えば、昔、祖母がそうだったなぁ。私を呼ぶのに、叔母たちの名前まで間違えて呼んで(笑)そして、あの頃の私もこの子たちと同じように突っ込んだっけ。。。ばぁちゃんに会いたいな。

 

私は昨年最後のお便りに認めました通り、喪中にて今年のお正月を迎えました。
そこで、ご挨拶としては「明けましておめでとうございます。」を抜去して、「本年もよろしくお願い申し上げます。」のみを、御賀の寿詞(みほぎのよごと)としました。
聡明な氏子さま方は、御存じかと思いますが、あの『新年明けましておめでとうございます。』というのは、単なるお正月の定型的な文句ではなく、実はその年の歳徳神さまに手向ける言祝ぎ(ことほぎ)です。人間同士がそのように挨拶を交わすことで、『歳徳神さまを祝う儀式』になっているのです。歳徳神さまは、一年中の万徳を司る神と言われ、この神の方に向かって進路を開けば万事大吉とされます。言うまでもなく、この方角が恵方ですね。今年の恵方は南南東です。また、今年は1897年以来、124年ぶりに(立春が2月3日となることから、)節分が2月2日になる年なのだそうです。
いつの時代にも、“何十年ぶりの○○”などという神秘的な事象はあるのかもしれませんが、その中でも私たちが生かされているコロナ禍の今は、やはり意味深である気がします。先月23日から、220年続いた『土の時代』が『風の時代』へと変わりました。もう、嘘やまやかしは通用しなくなるのです。関心があれば、調べてみるとよいですよ。

 

先日、ネットニュースを見て驚きました。
数名の氏子の皆さまには、お話したのですが、ちょうど一年ほど前、日本で感染者が確認された最初の頃、大神さまは「このコロナが落ち着くのには、みとせ(三年)かかる。」と言われました。私は、これまでの大神さまとの問答の中で、『大神さまの云われるみとせは、3年じゃないもんな、10年だもんな。』と察しておりましたら、本当にそのネットニュースにアメリカの研究チームが“コロナ、10年後はただの風邪”と、データを挙げていました。流石、大神さま!
けれども一方では、昨今確認された“変異種”、これについて『(人が)半分いなくなるぞ。』と云われ、私は人々の会話するビジョンまで視せられたのです。
「あの人も、あの人も(死因は)コロナだったって…。」
「仕方ないね…。」

 

今回のお便りには、祝詞(のりと)で使う大和言葉を所々に点在させました。が、皆さんもお忙しいでしょうから、親切にも読み仮名を付けております(笑)

 

コロナ禍の“禍”ですが、ずーっと前から、神職は祝詞の中で高確率にて使用しています。
“禍事罪穢れ有らむをば神直日大直日に見直し聞直しまして”は、『まがごとつみけがれあらむをばかむなおびおおなおびにみなおしききなおしまして』と読みます。
声に出して読まれた方、舌を噛みませんでしたか?
注;早口言葉ではございません(笑)
端的に言うと、“悪い出来事や落ち度がある時は、神直毘神と大直毘神にお助け頂いて”という意味です。

 

「えっ?その神さまたち誰!?」と気になった氏子さん方へお教えします。
神直毘神と大直毘神、この二柱の神さまたちは禍を直すために生まれ、凶事を吉事に変える大御綾威(おおみいつ)を神徳とします。底抜けに明るくて陽気で、辛いことも笑いにして吹き飛ばしてしまうパワーを持っておられます。私は、個人的に『アマビエ』もよいけど、この二柱にみんなで祈願することを勧めたいと思っているのですが…。

 

コロナ禍という言葉をなんて読むのかさえ、分からない人が多かったあの時から一年でこうなりましたね。初めの頃は、“非日常”でしたが、もう“新日常”なんですよね…。

 

そう言えば、まだコロナの存在など知りもしない、一昨年(2019年)の11月に、35棟ほどのホテルを所有経営する福岡の氏子さんが帰る間際に、「全部、売却しなさい。」と私は突然言ったようでした。自分では全く覚えていなかったのですが、その後、2月になって氏子さんが再拝にみえた時、コロナ感染が日本で確認され、外国人の入国が規制されたことで、一気に各ホテルのキャンセルが相次ぎ、今や破綻しかけていると告げられました。
「だから、先生はあの時売れと言ったんですね。当時は上手くいっていましたから、売却していたらかなりの利益が出ていたと思います。しかし、上手くいっているのに何故売らなければならないのかと思ったんですよね。こんなこと(コロナ禍)になると、神さまは分かっていたんでしょうね。」
「そうでしたか…。私は言わされたのみで、自分の意志でましてや考えて発言した訳じゃないから、覚えていません。私が言ったのですか?」
「はい。相談が終わり、神殿を出ようとするドアの前で。いきなり。」

 

言葉で仕事をしているのに、言葉に責任を持っていないことがございます(笑)
しかし、口八丁ではありません(笑)

 

これでも…
本年も更なる自己研鑽と知的探求心を携え、神殿を預かる身として謹直に奉務する所存です(笑)どうぞよろしくお願ひ申し上げます。

 

写真は、2021.1.15 高千穂神社にて。
鳥居の向かって右側、御神光が映っています。