2022年04月14日
メルカリに学びて
「なんかさぁ、いきなり家を訪ねて来る人いるけどさ、“ホームページをご覧ください”って伝えても、“いや、見ない”って言ってさ、そもそも玄関外にそう書いてるし、“本日はお休みです”とも書いてるのにさ。チャイム押して来て。家にいるのは分かってるかもしれないけど、プライベートなのにね。でさ、ホムペ見ようともしないで、なんかさ『ネットのない時代に生きてきた自分たちはすごいんだから』みたいな高齢の人いるけど、周りは変わってるのにその人だけ変わってなくて、ダメなのにね。“今、令和ですよ?ご存じない?”って言いたくなるよね。」
と、率爾ながら娘が口火を切った。
娘を英語のレッスンに送っていく道中だ。
「あはは!ほっとけ‼︎そういう人間がどうせ未成仏霊になるんだから。」
私は真っ直ぐ前を見据えたままだったが、娘の受けた理不尽な思いに深く共鳴するため、言葉を選ばず口にした。そして、アクセルに掛けた足をもうひと踏みした。私自身も毒づいて、多少気持ちがスカッとしたのだ。
最近、礼節の整っていない方が、また目に余るようになってきた。
視えない波動や流れはあるわけだから、連鎖するのは仕方ない。
にしてもだ。
「お願いしたいんですけど。他のところに電話したら、出来ないってあちこち断られて。うちからいちばん近いから、お願いしようと思って。」
「え?はぁ⁇」
私は電話口のその声色と物言いに、『だろうな(断られる)』と思って傾聴していた。
そして、手帳に書き込むための、フィリクションの三色ペンを忙しく回しながら、キッチンの方に目をやり、『パンを買ってこないとなぁ。』と考える時間に充てた。
が、段々と腹が立って来たのだ。
一気に言葉を返した。
「お言葉ですが、あなたは今、私にサラッと失礼なことを言われているのですよ。“本当は違うところに行きたかったけど、行けないから仕方ないので、まぁ近いし、視てもらいましょうかね。”というようなことですよ?とても失敬だと思います。私の信条がホームページにございますので、きちんとそれをお読みになり、納得なさってからご希望でしたら、またご予約くださいね。」
と伝え、相手がそれに返事したかどうか待つ気持ちにもなれず、電話を切った。
早くこの不毛な時間を終えたくて、通話を終える赤いボタンを何度も押した。
そして、また今日、別な人から、
「電話で話してください。お金は後で…。」
と、これまた耳に入れたくない声質で電話があった。
何から正せばいいのか、何から説明すればいいのか、順序だって…と思ったが、正直言ってこの時点で、お断りだ。
そう思わせる電話口のこの不躾な人間に、常識を語る時間も労力も無意味だ。
となると…。
この手の人間を手早く撃退するのには、初穂料から先に伝えるのが賢明である。
「お電話でのご相談は、基本的に足を運べない県外の方、緊急な方、何より信頼関係のある方に限り、私がお受けするかどうかを判断させてもらっています。また初穂料3万円申し受けますが、それは時間外に神殿においでになる方を2万円としているからです。大神さまに御神託頂くのに、電話口でお手軽に済まそうなど無礼です。私だって本当は、“本日の奉務は、終わりました”という時間なんですよ。1万円と通常予約がよいなら、6月になります。」
と、結局言い上げた。ホントは、
「電話は3万ですよ。」
とわざと突き放す言い方を考えていたのに。
ま、案の定、初穂料のくだりでいちいち、
「ほー‼︎」
「ほー‼︎」
と耳障りな声を上げていましたが。
夕方の忙しい時間に電話掛けて来て、こちらの都合も聞かず、自分の名も名乗らず、すぐに相談をし始めようとするヤカラ。
電話で繋がってる時間が無駄でしかなかったことに、憤った。
そして、続けて今度はこんな人。
この前から、留守電で、名前と住所を中途半端に伝えて来る。
希望の日は、カレンダーの空き日を言って来る。
ホームページを見ている証拠だ。
しかし、中途半端に。
何故なら、初穂料を2万円ですと伝えると、まるで私に騙されたかのように驚愕している。
「ホームページ、読まれましたか?5月いっぱいまでは、どの時間帯も時間外初穂料ですと載せてありましたよね?」
と言うと、“予約のカレンダーを見た“と言う。
「“そこだけ”でしょうね、きちんと見られていないから、こんな展開になるのです。通常予約が希望でしたら、6月に予約なさってください。」
と言って電話を切ろうとすると、
「今、この電話で予約出来ないんですか?」
と言って来る。
携帯に噛みつきたい衝動を、私は奥歯を食い縛って堪える。
「6月のいつご希望ですか?カレンダーがホームページに載っています。私がいちいち全ての日を申し上げる時間がないから、また心得を持って頂きたいから、その為のホームページなのです。きちんとご覧ください。」
ため息を有音で吐き捨てた。
ホームページ見てくださいってお願いしてる側から、この電話で済まそうとする。
“見る気なんてさらさらない”って、見せつけてる言動だと気付かない。
そしてそしてそして、
次期に公開するが、新規の生業。
これを準備するためや、また新学期の子どもたちの準備にてんやわんやしていると、5月分として一旦受けた通常予約を大きくキャンセルや変更することになった。
家庭訪問などもあり、大きく組み替えなければにっちもさっちも立ち行かなくなったのだ。
ひとりひとり、メールを送って事情を伝え、変更をして頂いた。
やはり通常予約が良いという人は、6月に快く変更してくれた。
“先生もお忙しい中に、受けて頂くだけで感謝申し上げます。”
心根の良い方に目頭が熱くなった。
そして、一方急いで視て欲しかった方は、
「時間外に変えてもいいでしょうか?」
と遠慮がちに聞かれた。
「時間外でよいのでしたら、5月まで待たなくても、4月で早急に枠を調整します。お仕事帰りの夜でもいいですよ。私も時間やエネルギーを削って致しますが、高い初穂料を納めて頂くのは、すぐに時間を提供してもらえる特権も含まれていると思ってください。」
私も気持ちよく寛大になる。
そんな中で、ひとりだけ、こんな趣旨の内容のメールを返して来た人がいた。
・残念
・6月はもう受付ているのか
私はメールを返す気にもなれなかったが、
「本日6月のカレンダーを公開します。ご確認ください。それから、残念と言われることは、喜んでよいのか、責められているのか複雑です。」
と、わざと送信した。
私は拝読してすぐ不快に感じたので、おそらく後者だと見当は付いていたのだが、わざと言語化した。
思った通り、そのまま返信は来てない。
『せっかく予約したのに!』とでも、思っているのだろうか。
それならば、私に言わせてもらうと、この人の認知力の方が残念だ。
何か勘違いされているようで、非常に不愉快。
私だって、皆さんの予約キャンセルを好意的にも前日まで許している。
ホントは、時間を無駄にしない為にも一週間前くらいにしたい。
だいたい、もしかしたら、この人も前日にキャンセルして来たかもしれない。いや、して来てもいいのだ。
それは、私の側からも同じである。
ましては、私はひと月以上前に、連絡したのだ。
初穂料にこだわるなら、6月に変更すれば良いし、遅れるのが嫌なら時間外で来ればいい。
私だって、しのぎを削るような日々を送っているのだから。
余りにも立て続けに、こんなことがあり、冒頭の娘との会話に続きが出来、盛り上がった。
娘「てかさ、その最初の“近いから”って人なんなの?『最寄駅』じゃねーし、『かかりつけ』かよってね。」
私「だからよー!お母さん、毎晩3時頃寝て、6時過ぎ起きて、弁当作りじゃない?1分1秒が惜しいくらい、忙しいんだけどね!」
娘「みんな、神殿にいる時のゆったり構えてるお母さんしか見てないからねー。家の中で走ってるのお母さんくらいだよ。」
私「そうそう。3歩以上は駆け足だよ。まぁね、さすがに神殿にいる時は、せかせかはしないよね、そんな神職ダメでしょ。心も開いてもらえない。その時間は、その氏子さまのためにお母さんの人生の時間の一部をしっかり充当するよ。」
娘「ところで今、何地獄?」
私「えとね、書類地獄が終わって、ゼッケン地獄と検尿地獄だね。お尻ぺったんがなくなってよかったぁ。今の時代、衛生面が良くなったから、蟯虫とか持ってる人いないんだって。」
娘「新学期は、大変だね。」
私「そうなのよ。お母さんだって生活もあるってこと、分かってくれてない人いるよね。そうそう、お母さんさ、メルカリに学んだんだ。」
娘「なにそれ。」
そう言って、私は娘に携帯を見せた。
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などなど…
娘「この人たちも、いろんな嫌な思いしてるんだろうね。でもさ、お母さんが、正すと“傲慢”とか“偉ぶってる”とか言われるんだろうね。」
私「そうね。そんな人は、自分を内省することないから、なんでも思い通りにならないことを人のせいにするのよ。自分に根幹があるって気付かない。だから、次々と不満ばかり味わってるのにね。」
私は、暇なわけじゃありません。
ボランティアでもありません。
媚びておいで頂いてるわけでも、脅しで来らせているわけでもありません。
何度も言っていますが、大神さまの鎮座地に誰でもは入って欲しくありません。
今後、礼節の整っていない方(明らかに失敬な方)は、大神さまの廣前にお通し致しません。
緊張しているのか、元々粗悪な人なのかくらい、たましいで分かりますから!