2020年05月28日

それでも自分で

「いろんな方が来られるでしょうから、先生が心配です。」

心有る方に限ってのセリフです。

皆さんの生き道の向上に資するためにお役目を受けているつもりですが、何度嫌な思いをして来たことか分かりません。

 

少し前の話です。

とても切羽詰まった声で、息子の仕事について助けてくださいという旨の留守電が入っていました。しかし、折り返してからの展開はこうでした・・。

「御札をもらえると聞いたんだけど。」と、突飛なセリフが電話の向こうから。

「いえ、御札だけ差し上げたりということは、しておりません。お祓いや祈願を受けた方には、授与品としてお渡ししておりますが、御札を配っている場所ではありません。ところで今回、息子さんの仕事のことでお悩みのようですが、例えばなかなか就職が決まらないということですか?それでしたら、就職祈願というのがございますけど。」と私。

「お祓いは、正月に地元の神社に行って受けたから、しなくてもいいから。」

「…そうですか。しかし、正月のそのお祓いは、新年の祓い清めだと思いますので、就職祈願とは違いますよ。ともかく、御札やお祓いのことは一旦置いて、何にお困りでどうしたいのですか?」と少しきつめに問うと、やっと、息子が勤める会社で次々にパワハラを受けたり、会社が倒産したり、問題が生じることを話し始めました。そしてまた、早く助けてくれ、早く何とかしてくれと、言い始めました。

 

この手の衝動性のある方は、建設的に話が出来ないことを私は存知ておりますので、一旦こちらから会話を仕切り直さないといけないと考え、

「いきなり、お祓いではなく、先ずは御相談という形でおいでください。何か障りがあって上手くいかないのか、だとしたら神さまからの知らせなのか、先祖や守護霊からの訴えなのか、あるいは人間の至らなさを正す解決策なのか、だとすれば道や選択肢が違うからなのか、そもそも息子さんに合う仕事とは何なのか、天職(たましいが好む仕事。)そして適職(確実に食べていける仕事。)も含めて御神託を賜わると共に、次どのような職場が視えているのか、そこでの人間関係、長く楽しく勤めるための息子さんの在り方、それに関して母親の立場から出来ることも御伺いしましょう。それでですね、実は予約制になっておりまして、『通常予約』はひと月以上先となっております。」と申し上げました。

 

「へ~‼そんなに‼息子が悩んでて、もう自殺をするかもしれないっていうのに!」と言われました。

「もし早くと言われるなら、『時間外予約』にてお時間作ります。但し初穂料は倍額になりますが、どうなさいますか?」と聞くと、

「もう、早く視てもらわないといけないから!一大事だから、それでしてよ!で、いつしてくれるの⁉」とせかすように言われるので、時間外の初穂料御存じなのかな・・と気にしつつも手帳を見ながら調整を掛け、お困りだろうからと、翌日を提案しました。日時も目途が付いたところで、その方がお取りになられた御予約時間枠分の初穂料をお伝えすると、まだ伝え終わらないうちに、

「高いねっ‼」と、甲高い大声で言われた後、一方的に電話を切られてしまいました‼

 

※以前、時間外の初穂料は、通常の初穂料にお気持ちを添えて頂いていたのですが、それではどんどん予約が入ってしまい、私は休めなくなってしまいました。本来緊急の方のために、好意で作った時間が、「私のモテ期はいつですか?」という今じゃなくてもよさそうな御相談に埋められながら、生活が回らなくなっていきました。冷やかしや、ノリでないことの見極めのためにも、敢えてそうしております。

 

やっぱり・・と、思いましたが、騒ぎ立てるほど困っていたのではなかったのでしょうか??

会話の最初で○○さんの紹介と言われていた気がしますが、こんな人に紹介したのは誰でしょう。そして、どんな紹介の仕方をされたのでしょうか・・。

 

こちらから、折り返しての40分以上のやりとり、夕方の忙しい時間帯の労力もエネルギーも返して欲しいと思いました‼

 

私には日常茶飯事にこんなことがあるのを知っている、心根の佳い方々は、

「先生を紹介してと言われたけど、この人はちょっと・・。だから、先生が困らないように選んで紹介していますからね!」と異口同音に言ってくださいます。

自然に頭が下がります。優秀なマネージャーの皆さま、ありがとうございます。

 

この際なので・・

他にもちょっとだけ、私の愚痴にお付き合い頂くことにします。

 

(其の一) 神殿に入るなり、ニヤニヤしながら「よかなぁ~!霊感があっせぇ。宗教法人は税金もいらんどがな。」という、無礼な初老男性。「宗教法人ではありませんから、確定申告にて納税しています。」と、鼻から静かに息を吐く私。限られた時間の中で、先ずはそのことを相手に伝えるところから始まる不毛な時間・・。しかし尚も猜疑心丸出しの表情に、もう勝手な誤解のないように、そもそも宗教法人の活動内容とは・・についても説明するこれまた不要な労力。

 

(其の二) 予約の時間にお見えになっていないので電話を掛けると、「道に迷って分からんところに出て来たから、もう今日はよか!」と勝手にご立腹中。「キャンセルは構いませんが、御予約承りました時にお伝えしてあるように、有料になりますよ。」と伝えると、「ほんなら、勝手に裁判でもせんか!」と言ってくる始末。予約日から当日までの間に場所の確認は出来たはずです。その方が、キャンセル料として払うのが惜しいと思うそのお金の価値は、私にとっても同じなのですがね・・。『舌打ちしながら、投げられるように頂くお金は浄財にはならないから、大神さまが要しなかったんだな。』と・・。

 

(其の三) 「すみません。急にシフトが変わって、仕事になりました。また、お願いします。」と当日に一方的にメールが。「あなたも仕事かもしれませんが、私もこれが仕事です。何件も他をお断りしてこの枠を空けていたのです。予約受付の際のお約束通り、キャンセル料が発生します。」と返信して理解を促すと、「じゃあ、予定通り行きます。」に変わりました。簡単にキャンセルしようとしていたんですね・・。

 

(其の四) 予約時間直前になって電話が・・。「この後、予約してる者ですが、持ち合わせがなくて、後日後払いでいいですか?」私は、耳を疑いました。続けて、「集金が出来なかったんですよ。」と。「いいわけがありません!あなたは初めて入るお店で、支払いをせずに品物だけ持って帰れるのですか?なんで、あなたが集金出来なかったからと言って、大神さまにそのしわよせがいくのですか?それなら、昨夜のうちまでにキャンセルすればよかったんです!後日キャンセル料をお持ちください。でも、きっとキャンセルしなかったのは、おいでになりたかったんでしょう?どうしても大神さまに導きが欲しいなら、そこは借りてでも来るべきです!」と厳しく言わせてもらうと、おいでになりました。結果的に、来られて正解だったようです。今後の生き方の指針に肝要なことを御神託でたくさん頂けましたから・・。

 

(其の五) 「御予約のお時間になっても来られないので、電話をしました。道に迷っておられませんか?今どこですか?」と伝えると「今日は、私は病院だから、予約は入れてない。○○日に予約したけど!」と、いきなりケンカ腰のおばさん。「いえ、今日承っております。だいたい、仰るその日は祝日なので私はお休みですから基本、受付していないのです。おいでにならない場合は、キャンセル料が発生します。」と言っても、やっぱり祝日に予約をしたと言って引きません。「では、私は初穂料いくらとお伝えしておりますか?」と聞くと、通常予約の料金を言われました。「やっぱり、その日に予約はしていないようですね。本当にそうでしたら、時間外初穂料(倍額)を伝えているはずなんです。尚且つ予約の受け方として、時間外予約は特に午前中から詰めてご案内していますから、中途半端に昼頃一件のみの受付はしません。」と静かに伝えると、急に電話が切れました。電波の問題かと思い、掛け直すと呼び出し音が続くだけで、無視されていたようで・・。

 

(其の六) 相談者に興味本位で付いて来られて、私へ同席の断りもなく当たり前に神殿に上がり、ガサツな波動をばらまき、相談者へ「ほら、あんた、まだあと三分あるよ。次々聞かんね!」と煽るおばさん。『ここは、○○放題ではありません。』と、いう気にもなれず、そのさもしさに身震いし・・。

 

(其の七) 「前回視てもらって、すごく救われたので、また視て欲しいんですけど、まだやってますかぁ?」と電話がありました。私がお産でしばらく休む旨を伝えると、「え~‼まじ?じゃあ、誰かいい先生を紹介してくださいよ!」と責められました。『私に視て欲しいんじゃなかったの?私が、“私よりいい先生を紹介する”って⁇』と、不躾に放たれた非常識な言葉を訂正させたく・・。

 

(其の八) 「通常予約は来月に入っております。」とお伝えすると、待たされる歯痒さからか「そんなに待つんですか!一日何人視てるんですか!」と問い詰められました。私、ロボットではないんです・・。

 

(其の九) 予約携帯の着信に掛け直すと、会社に繋がったり、掛けた本人でない人が出ることも多々あります。ご家族に内緒でおいでになる方もいますから、私は素性を隠し「間違えました。」と電話を切らざるを得ません。しかし、「おたくは、誰?何をする人?うちに何の用事か!」と詰問に捕まってしまうこともあり・・。

 

(其の十) 掛け直し先が携帯電話であっても「は?誰⁇知らないけど。」と邪険に電話を切られます。しばらくたってから、「さっきはすみませんでした。掛けました。予約をしたくて。」と声色も変えてのコールバックあり。しっかりと素性を見せられ・・。

 

(其の∞) 相手は続きのつもりでも、数週間後の返信なんて私は忘れていますし、たくさんの問い合わせがある中に応答がないものを2.3日以上保存など致しません。メールの一覧画面がとんでもないことになります。なのに、「お名前添えてください。」の私の応答に、「この前入れました。」と返すのはいかがなものか。先ずは唐突に主文から入らず、挨拶とお名前は入れましょうね。とか、待合室のペンを使ったらきちんと返してください。今日でもう、3本持ち帰られています。とか、お子さんがジュースをこぼしたら、怒らないので申し出てくださらないと、次の方のスカートが濡れました。とか、神殿に向かって足を投げ出さないでください。とか、トイレの建具の一部を折って壊したならちゃんと申し出てください。とか、初めの御挨拶をしている私にいきなり「若いんだねぇ~!」と年だけの上から目線とか、突然訪ねて来て玄関口で「ひとつだけ、サラッとでいいから。」と会話内で御神託をもらおうとするとか、勝手に手紙と裸銭を同封してきて、的を得ない内容で字も読めないものが届き、私はそのような形で受けてはおりませんので、そのままお返しするためにわざわざ郵便局に行く時間を作り、現金書留の袋代と中の現金の保証金代を手出しするはめになり、何の得にもなりません。そんな人がひとりやふたりではないのです。(怒)

 

「土曜日は別途一時間に千円発生しますが、よろしいでしょうか?」に対し、「致し方無いですね。」との返事。会話をすること数分の中で、逐一引っ掛かる物言いをされたのですが、その表現にもう、私の心が阻むをばお伝えすると、今度は「そう取りましたか。」と・・。(あ~言えば何とかってやつです。)これまで、その方に癖や灰汁を感じながらもお受けしておりましたが、もうさすがに限界を感じ、「此れより先の御縁をほどかせて頂きます。」と一応神職らしく、格式高くお断りさせて頂きました。

が、その後、ガルガルと唸りながら、携帯電話に噛みついた私の稚拙な姿を目にした真名子たちが、含み笑いをこらえながら、さり気なく二階に消えて行ったことは、皆さんには内緒にしておくことにします(笑)

 

はぁ~。

 

しかし、これらの非生産的な時間の中にも何かを見出さねばならぬようです。

例えば、逆切れなどするような人間だったから、大神さまはお会いにならなかったんだな・・。と思えますし、そういう人だから自分で問題を抱えたり生じさせているんだなと視えます。

 

「人間は、不完全だからなぁ~。」

突然、譫言のように自分の口から出た言葉にハッとしたことがあります。

自分も人間のくせに(笑)

 

でもそれ以降、私はあれだけ実直に、『そういう人こそ、変わらねばならない!』と、大神さまの下で正そうとしていましたが、歳のせいかはたまた悟ったのか、最近は『大神さまが、会いたくないと仰せられているのを、「いいえ、連れて参りますから‼」と私が鼻を膨らませて、意気込むのは冒涜だ。』と、思えるようになりました。

 

予約の受付もどなたかにお願いすれば楽なのでしょうが、そうすると自分が心積もりや、また大神さまの大御前においで頂くに値しない方の淘汰が出来ないのです。電話口でのやりとりに違和感を覚え、『この人、予約は入れるけど後日キャンセルしてくるな。』と感じた人にはチェックを入れておくと、案の定です。それはきっと、私しか出来ない技です。仕事の質を下げないための自己保身だけでなく、佳き波動のまま神域を保ち、大神さま等をお護りするためには、それでも自分でなさねば・・なのです。

 

私は、ボランティアでやっているのではありません。たまたま大神さまの元に仕えるのが仕事になっているだけです。だから、皆さんと同じように、生活もありますし時間も貴重です。なのに、なぜか“神事(かみごと)”をしているというだけで、『奉仕』を強要されることがあります。お金(初穂料)を取るのはおかしいとか、人助けなんだから時間を決めないで、困ってるんだから、今すぐ視てくれとか・・。夜遅くいきなり来られて、玄関を叩かれ視てくれるまで帰らないとか、リビングの方に回り込んで覗き込むとか・・。

 

勘違いされては困ります。申し上げますが、私が奉仕するのは“大神さま等へ”です。極端な話、どんなに初穂料をたくさん納めて頂こうとも、視たくない方は受けませんし、私が大切に護り抜いている神域や、住まいともなっているこの建物に入って欲しくありません。

 

そもそも、そのような方は考えたことがないのでしょうか?弁護士に相談料を払うのも、私たちは“知識”という無形の財産を対価にしているのです。それは、私の提供する時間も同じです。神職として祝詞を作成し奏上するのも、故人のことをお伝えするのも、悩みの解決に資するのも、無形の品をお渡ししているのです。

 

『私の信条はこうです!これでよかったら、この指止まれ!』

年を重ねて、やっと、主張出来るようになりました。というか、年を重ねる随にそうしなければならない世に移り変わってきたようです。

 

実は私が、ホームページを開設するに至った本意は、また以前申し上げていた他意は、それを御理解頂けないような方を淘汰するためだったのです。

 

私の心が乱され奉務の質が下がることにより、遠路遥々心を整え礼節を以て、大神さまの大御前においでになられる方にご迷惑をお掛けするくらいなら、予約が減って結構!分からず屋さんたちには干されて上等‼と存じます(笑)

 

御精読ありがとうございました。

あ~!ちょっと、スッキリした(笑)