2024年12月12日

神仏混淆への変遷 其の一

原稿地獄から解き放たれ、先月奉務再開してより此方、おかげさまで順調に勤しんでおります。ありがとうございます。

 

そして、御仏たちが鎮座し一新した日向高千穂神道の廣前は、お運びになられる氏子の皆さま方からそれぞれに言祝ぎ(ことほぎ)をかけていただいてもいます。

 

「ここに来るといつも気持ち良くなるんですが、今日は特に眠たくなっています。波動がいいからでしょうね。」

 

「SNSで上がっているいろんな処よりここはずっとパワースポットですね!」

 

「神殿に踏み入れた時から、足元よりスーッと上がってくる『気』のようなピリピリした神聖な感覚が止まりません。」

 

など感じ方や受け取り方はそれぞれの氏子さん方のアンテナやセンサーによるものでしょうが、皆が御仏たちを見上げ「はぁ〜」と音無き感嘆の声を漏らしてくださるのです。

 

「そのように感じてくださいますか。実はですね…。」

と、私は開眼供養をしたその時のエピソードを口伝し始めます。

 

 

「そもそも日向高千穂神道が、此度御仏たちをお迎えして神仏混淆(こんこう)と新生したきっかけは“虫”が湧いたことでした。今年は湿気が多かったでしょう?それで神殿に茶色くて小さい虫がたくさん見られるようになったんです。調べたら“ヒメマキムシ”という虫でした。それで、このヒメマキムシっていうのがたくさんの種類がいるみたいなんですが、なんとうちに出たのはその中でも“ユウレイヒメマキムシ”と言う名前だったんです。『うちに出るのは虫まで幽霊って名前が付くんだ!』なんて爆笑しながら地道に退治して行きました。ちょうど奉務をお休みしていたことが幸いしました。神殿はもうてんやわんやしていましたからね。まぁ、以前もこのように神仏混淆(こんこう)にしていたことがありましたけど、私はどういう訳か毎回『その時』まで全く『そんなつもりもなかった』のに『急に神殿を替えたくなる』んです。恐らく大神さま等(たち)にそのように計らわれているのでしょう。私はその祭事を“ひとり式年遷宮”と称しています。(笑)まぁ、伊勢神宮も20年に一度、式年遷宮を執り行いますでしょ?神道では“家庭のお社も5年や10年ごとに新調しましょう”とされているんですよ。それもあって、虫を退治した後、そのまま元つ状(さま)に返すことなく御仏たちを勧請した形になったのです。ここにお迎えしたオールスターズ達は、あっ、こんなフランクに紹介しては怒られてしまいますね。(笑)普段から私にお力添えくださっている御仏たちです。私が呼んでお願いして動いてもらうこともありますし、御仏たちの方から先に動いてくださることも多分にあります。いちいち口には出しませんが、浄霊の時や霊視相談でも霊的な内容の場合は御仏たちとチーム医療のように連携を取って奉仕しているんです。例えば中心に立ってくださっているのは阿弥陀如来です。この阿弥陀さまとそれから向かって右側に蓮の花を手にしている聖観世音菩薩、そして奥の方に馬頭観音、手前が地蔵菩薩と立っておられますが、対峙する霊的存在が成仏を願っている場合はこれらの優しい如来や菩薩たちで充分です。簡単に言うと『待っていました』と有り難く素直に浄化しますからね。でも、人間にもいるでしょ?質(タチ)の悪いのが。『ほっといてくれ。末代まで呪ってやるんだから。』的なのが。そんな曲者的な存在には阿弥陀さまの向かって左側に立っておられる不動明王や孔雀明王、そして烏枢沙摩(うすさま)明王、毘沙門天たちが動いてくれるんです。お願いすると明王たちが手にしている縄で“そいつ”を縛り上げ引きずって上がって行く様子を私は見ていますし、その後は後背の火炎(かえん)で残った念や像も燃やし消してくれるんです。ちなみに先程の馬頭観音は観音菩薩の中で唯一憤怒の相をしています。動物たちを良きところへ導いてくれるお役目です。あっ、動物たちは仏にはなれないので成仏とは言いません。そしてまた孔雀明王ですが、こちらは明王の中で唯一柔和な相をしています。この孔雀明王の愉快なところは、上に乗っておられる明王さまより下の孔雀の方が良く働くんですよねぇ(笑)まぁ、こんな感じでそれぞれ専門があるんです。総合病院の診療科みたいでしょ?それで、この親さまたちはそれぞれ開眼供養してここに鎮座くださっているんですが、御仏の世界は上から如来、菩薩、明王、天部となっていますので、私も阿弥陀如来さまから縁の日に順番でお勧請して行きました。そう、あれは長月の15日昼過ぎのことでしたが…。」

 

日向高千穂神道の氏子の皆さま、ついうっかり長くなってしまいました。続きはwebで。

 

と言うのは冗談です。

また次回に🖐️

 

⛩️ 星祭りの予約受付を開始します。

◾️12/16月からご連絡お願いします。

◾️修祓を受けられる皆さまの生年月日を添えてお申し込みください。

 

⛩️ 氏子の皆さまご存知の通り、KADOKAWAとの打ち合わせや取材なども多く入りますため、奉務日がランダムになり、廣前にお越しいただくまでお待たせすることになるかと思います。申し訳ございません。しかし最善を尽くして参りますのでどうぞよろしくお願いいたします。(漫画化も決定しました。KADOKAWAのベテランかつ優秀な漫画チームが動き出しているようです。)